やまスクの実技を岐阜県岐阜市百々ヶ峰(どどがみね)にて開催しました。
その模様をお伝えします。
やまスクの実技の雰囲気を少しでも感じてもらえれば幸いです。
9:30頃:四季の森センター駐車場に集合
石塚ガイドと受講生の方はWeb講義では顔を合わせていますが、実際に会うのは初めてということで挨拶から。
石塚ガイドからは4種の地図が手渡されます。
何も書いていない地図、
磁北線のみ書かれた地図、
地図記号の解説のある地図、
尾根と谷とルートが書き込まれた地図。
ポイントポイントではそれらの地図を使い分けて説明します。
地図の整置はコンパスを使わなくてもできる
地図の向きと実際の方角を合わせることを整置と言います。
百々ヶ峰の山頂には特徴的な建造物があるため、現在地(駐車場)と山頂の2点を使って整置。
整置は地面に置いてコンパスを使わなくてもできるんです。
10:00頃:出発
石塚ガイドを先頭に出発。
ゆっくりゆっくり歩きます。
登り始めはどうしても「早く進みたい」と思ってペースを上げてしまいがちですが、
その気持ちを抑えてゆっくりと体を温めながら登り始めるのが良いのだとか。
最初からペースを上げると、すぐに暑くなって一枚脱ぐために立ち止まったりして結局ペースが乱れます。
30分ぐらいはウォーミングアップと割り切って行きましょう。
受講生の方に合わせたアドバイス:登山経験の浅い人と一緒に行くためのコツ
本日の受講生の方は、ご友人の方たちと北アルプスの常念岳~蝶ヶ岳の1泊2日の縦走をした時、
経験の浅いメンバーがバテてしまいペースが遅くなったことがあるとのこと。
石塚ガイドからは、実際に歩きながら、
- バテない・疲れないための歩行技術
- ペースの作り方
- 休憩を取るタイミング
など、
受講生の悩みに合わせた細かなコツの説明がありました。
特にペースづくりは難しいところ。
登山は「マイペースで登れば大丈夫」と言われることがありますが、
マイペースは人によってそれぞれ。
息があがらずおしゃべるできるぐらいが「マイペース」の人もいれば、
はぁはぁと息があがって心肺機能に負荷がかかった状態が「マイペース」の人もいます。
リーダーはパーティの力量を把握し、今のペースで行程を問題なく進めるか、ということを考えながらペースを保つ必要があります。
11:00頃:百々ヶ峰山頂着

山頂の展望台。石塚ガイドからは、
「あそこに見える鉄塔が3つ並んでいる小さな山、あれはわかりやすい目印ですね。」
とここで2万5千分1地形図を取り出します。
2万5千分1地形図を見るとあれは舟伏山。https://maps.gsi.go.jp/#16/35.438925/136.816682/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0f0
現在地(百々ヶ峰山頂)と舟伏山の二点がわかったので、ここでもコンパスなしで整置できました。
地理院地図をWebから印刷すると、ついつい自分たちが歩く狭い範囲のみを印刷してしまいがちですが、
2万5千分1地形図など広い範囲をカバーする地図を持っていくと、遠くの特徴的な地形を利用して山座同定などができます。
縮尺小さめの地形図も携行してくださいね。
百々ヶ峰の魅力:地元の人に愛され親しまれる山
百々ヶ峰を歩いていると、地元の人らしい方々が軽装で登っています。
山頂付近ではボーイスカウトの少年と父母の方たちでベンチも一杯でした。
デジタル一眼レフカメラをぶらさげていると
地元の人と思われる方から「オオマシコ撮った?」と聞かれました。
オオマシコはどうやら珍しい赤い鳥らしく、
「高山の方で雪が降ると寒くなってこっちのほうに飛んでくる。
去年は雪が少なかったから全然見なかったよ」とのこと。
なるほど、たしかに途中に大砲みたいなカメラを構えている人たちがいたなぁ。
百々ヶ峰はたくさんの野鳥と出会える場所で、野鳥観察施設や鳥たちが羽を休める池もあります。
ピークを目指さなくても、散策するだけで自然に癒されます。
*その時期に百々ヶ峰に登った方のブログをご紹介。オオマシコだけでなく、たくさんのかわいらしい鳥たちが百々ヶ峰にいるんですね!鳥たちにも愛される、百々ヶ峰。
新米ばーばの山登り2

14時頃:駐車場に下山
石塚ガイドが携行している装備を見せてもらったり、簡単なロープワークを実演してもらいました。
最後に感想を頂戴して終了しました。
多くのことを学んでいただいたようで、大変嬉しいです!
やまスクに興味を持った方、
登山を独学してきたけど合っているか不安という方、
ぜひこの機会にやまスクの講座にご参加ください!
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